いつか、眠るまで
「花園っちは、ちゃんとあるよ、心!もし、花園っちに心無いんだったら、俺も今ここにいないもん!」
言った後にドヤ顔をする楠木くん。
その口調も、顔も、全てがいたずらっぽくて…
それはまるで、いつものようにツッコんでほしいのかと思ったけど、あえてそれはしなかった。
「わかったわかった。あ、楠木くん、もう帰んなきゃでしょ。私は後で親が迎えに来るからいいけど、楠木くんは早く帰りなよ〜。」
本当は、立って病室から追い出したいんだけど…
「ほら、早く帰るの!」
せめて、言葉で急かすことにした。
「…そうだな。今日は帰るよ。」