イジワル専務の極上な愛し方
「彩奈……。俺は、お前を守るって覚悟を決めてるから。なにも、気にしなくていい。素直に、甘えてろ……」

ギュッと抱きしめられ、安心感と嬉しさから涙がこぼれ落ちる。彼の温もりが伝わってきて、心が充分に満たされていく思いがした。

「はい……」

私が、翔太さんや会社のためにできることってなんだろう。

それを、ずっと考えていた。彼は、ただ今までどおりに……と言ってくれていたけれど、それでは自分が甘えてばかりに思えてイヤだった。

でも、それでいいの……? 今までどおり、このままの私で……。

翔太さんの言葉の一つ一つが心に染みて、素直が気持ちになってくる。彼を信じよう。

一緒に頑張るって、同じことをするばかりじゃない。私は、私ができることをするのもとても大事……。

「帰ろう、彩奈。今夜は、時間ができたから、一緒にゆっくり眠れる」

「そうですよね。本当に、ありがとうございました」

いくら、社長やお兄さんがいるからって、翔太さんが欠席するのは印象のいいことではない。

私が足を引っ張ったことには間違いないのだから……。

翔太さんに優しく手を取られ、通りへと戻るすがら、彼にそっと声をかけた。

「今夜のことは、私から社長にお詫びします……」

すると、彼は優しい笑みを向けてくれた。

「じゃあ、そのときは一緒に行こう。久遠寺グループとの話も、報告できそうだから」

「本当ですか? でも、お詫びは私にさせてくださいね」

念を押すように言うと、翔太さんは強く頷いてくれた。

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