生真面目先生のちょっと大人の恋の話
もう私には信頼という文字がはっきり描けない。

宏弥が言った言葉を思い出す。

-俺達はずっと一緒に居なきゃいけないような時期はとっくに過ぎたんだよ。-

そうなのだ、宏弥たちと違って私達はまだ知り合って間もない。

将人の何を信じて良いのか分からない。

「朝弥、俺の話を聞いてから判断して遅くないんじゃないのか?」

私はただただ首を振った。

そして目を閉じる。

「さようなら。」

将人が諦めたように、動いた気配がした。
















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