最後の告白
「あっくん!」



「莉緒?」



仕事を定時で終わらせた私は、家の最寄り駅であっくんを待っていた。


二人並んで歩く。



あっくんの隣はとても安心する。
安心するけれど、ドキドキもする。



好きな人だ。私はこの人が好きなんだ。



隣に並ぶたびいつもそう感じていた。



「髪...切ったんだね」



「うん、似合うでしょ?」



「うん、かわいい。小学生以来じゃない?その短さ。懐かしい気がする」



「失礼ね。小学生と変わってないって言いたいの?」


「ハハッ、そんなこと言ってないよ。でも、急にどうした?」



「...そういえば、あっくん、明日誕生日だね」


質問に答えずに私は話題を変えた。



「そういえばって何だよ」


苦笑いするその顔も好きだった。


「30歳だね。もうおじさん?」


「お前、世の中の30歳敵に回したぞ。あのな、男は30歳からなの。これからなんだよ。20代なんてまだまだだ」


「...自分だって、まだ20代じゃない。今日までは」


「ハハッ、だな。フライングだな」








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