突然ですが、オオカミ御曹司と政略結婚いたします
「可愛い。これ、創が買ってくれたの?」

「ほかに誰がいるんだよ」

 彼は、ぶっきらぼうに言った。頬はわずかに赤く染まっていて、視線が絡み合うと、すぐに逸らされる。

「だって、こんな」

 こんな可愛いものを私のために買ってくれたなんて。

 突き上げるような喜びが胸を貫いた。

「明日、パーティーの前に渡そうと思ってた。これをして、出てくれるか?」

「創……」

「貸してみろ」

 ピアスを手に取った彼が、私の髪を耳にかける。

「んっ……」

 指が耳に触れて、小さく身体を跳ねさせた。自分の鼓動が全身に響いている。

「ん、似合ってる」

 満足げに微笑む顔が覗き込んできた。耳もとに手をやると、ひんやりと冷たいものが心地良い重さを感じさせてくれた。
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