地球滅亡後の世界で、君と出会った秘密
マオはベッドに眠るオオソラさんを見下ろした。
オオソラさんも、マオが言うように一般市民の中から抜擢されたのだろうか。
「オオソラ様も、その一人でした。しかし、他の人とは少し違いました。彼女は未来を予言する力を持っていたのです。
容姿端麗、温厚篤実、加えて巫女的な力の持ち主ということから、幼いながらも前王女がご結婚されてすぐにその位に立ちました。ですが───」
そこで言葉が詰まった。
時折見せる苦しそうな表情。眠っているお姫様。長々と語る過去。
一体何が言いたいのか。私が連れてこられた理由が何か関係するのか。
「……オオソラ様は殺されました」
「え?」
意味がわからない。さっきと言ってたことが違うじゃない。
それに、ただ眠っているようにしか見えないのに…。
「……どういうこと? 死を選択しない限り死なないんじゃなかったの?」
マオは黙って俯いた。
「病気や怪我なら治せます。ただ、唯一治せないもの。二度と生まれ変わることもできないこと。……それは、魂を奪われることです」
「た、魂…?」
え、まってなにそれ。オカルト話ですか?
あ、もう未来がある時点で狂ってるか。
この世界はそういうものなのね。
はっきり言って受け入れ難い話を、なんとか自分の中にすり込ませた。
「はい。数日前、時空に歪みができたようで、未来人と思わしき人物が現れ、オオソラ様の魂を奪っていきました。
本来なら速攻逮捕するのですが、その者は突然消えたのです。今も行方を追っていますが…。
相当技術の発展した世界からやってきたのでしょう。
巧みに認証装置を掻い潜ってオオソラ様の部屋に辿り着いたのですから…」