夢の言葉は魔法の呪文【改訂版】
っ……嘘だ。
こんな人が、夢の……配達人なんてッ。
こんな事をする人が……っ。
人に夢を与える、あの人と一緒なんてッ……。
頭の中に浮かぶのは、幼い日に一人ぼっちだった私に優しくしてくれた大切な人ーー。
大好きな大好きな、私のヒーロー。
……の、ハズだった。
ッ……ヴァロン。
ヴァロンッ……。
っ……バロンッ!!
心の中で必死に叫んだ、その瞬間ーー。
いつの間にか私の心の中に居たのは、白金色の髪と瞳をした……彼。
……。
チリンッ……!!
リーダーが暴れる私のブラウスを脱がそうとした時。
胸元のポケットから、猫バロンの鈴が飛び出して、宙に舞って……。
地面に、落ちた。
「!……うわっ!!」
「な、なんだ……こいつッ!わっ……!!」
その鈴の音と同時に、私の耳に届く男達の叫び声。
取り囲んでいた男達は気を失って、ドサドサッと地面に倒れて行く。