夢の言葉は魔法の呪文【改訂版】

ヴァロンとの生活で1番かかるのは間違いなく食費だと確信して、今後はどう買い物や品数を作るか考えていると……。


「アカリ、ちょっとこっち来て~」

と、ヴァロンに呼ばれた。


「?……なに?」

後片付けを中断してヴァロンの声がした寝室の方へ行くと、奥の扉の前に立っている彼に手招きされる。
疑問を抱きながらゆっくりと歩み寄ると、彼がガチャッと扉を開けた。


?……中に入れって事?

なんだろう?と、思いつつ……。
私はゆっくり部屋に足を踏み入れた。


「!っ……わぁ~っ」

部屋に飾られた物を見て、私は驚く。
そこにあったのは、キラキラと輝く純白のウエディングドレス。


「特別に早急に作ってもらった。
……どう?気に入った?」

「っ……綺麗」

感動し過ぎて、”綺麗”以外言葉が出てこない。
只々目を見開いてドレスを見つめる私を、ヴァロンが背後から包むように抱き締める。
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