夢の言葉は魔法の呪文【改訂版】

「……私、幸せだよ。ヴァロン。
貴方の傍で、一生笑顔でいると誓います!」

幸せに導かれるように、自然と口から出た素直な気持ち。

笑顔で誓いの言葉を口にすると、照れていたヴァロンが私をひょいっと抱き上げてお姫様抱っこする。
そして、深呼吸すると天を見上げて叫んだ。


「ギル!みんなの前で誓う!
俺は絶対にアカリを離さねぇ!
俺の一生をかけて守り続けると誓う!
……だから、安心して見てろよなーッ!!」

ヴァロンの、誓いの言葉。

胸に響いて、私も天を見て目を閉じたら……。
頷いて微笑む、お父さんが見えた気がした。


「っ……。
ごめ、っ……また、泣いちゃう」

そう言ってブーケで顔を隠そうとする私を、ヴァロンが優しい瞳で見つめて、涙を笑顔に変えてくれる。
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