夢の言葉は魔法の呪文【改訂版】

「……いいぜ、たくさん泣けよ。
その涙の分……。
いや、それ以上。俺が絶対にお前を笑顔にしてやる」

「な?」って、首を傾けて微笑まれたら、もう瞳が逸らせない。


……ほら。
やっぱり、ヴァロンの言葉は魔法。


「アカリ、愛してる」

その言葉だけで、私は一瞬で笑顔になっちゃうんだから……。


「ーー私も、ヴァロンを愛してる!」

そして、私を素直にさせてくれる。

微笑み合って。
私達は引き合わされるように、唇を重ねた。


ワアァーーッ……!!
と、みんなから祝福の拍手と歓声が上がる中。
また我に返った私はハッとして、真っ赤になってしまう。


「あ、言い忘れてた。
……綺麗だぜ、アカリ。
世界中の誰よりも、俺には1番良い女だ!」

ヴァロンの優しい言葉と笑顔。

不思議な呪文で、私は今日……。

世界一幸せな花嫁になった。

【後日談-終わり-】
< 430 / 475 >

この作品をシェア

pagetop