俺様社長はカタブツ秘書を手懐けたい
なんだか恐ろしい言葉が聞こえてきたものだから、私は口の端を引きつらせる。しかし、桐原さんはただ綺麗に微笑むだけで、「おやすみなさい」とひと声かけて踵を返した。
戸惑いつつ私も挨拶を返し、なんとなく普段とは違っていた彼のすらりとした後ろ姿を見送る。
「酔ってたのかな、イクミン……」
ぽつりと漏らした私の怪訝な声が、人がまばらな駅の構内に消えていった。首を傾げ、とりあえず改札へと向かう。
桐原さんの言動は謎だらけだった。でも、私をわざわざここまで送ってくれたことには違いないので感謝だ。本当に、不破さんには忠実なんだな。
彼の姿を頭に浮かべ、先ほど聞いた話を思い返す。ご両親の命日の件、なんとかならないだろうか。
人のことだけじゃなく、私自身もどうにかしないといけないけれど。
不破さんのご両親の話を聞いたら、やはり早いうちにわだかまりは解消しておいたほうがいいのだと思った。私の母親にだって、いつなにが起こるかわからないのだから。
桃花が待つマンションに帰るまで、彼と自分とを重ね合わせ、ひたすら考えを巡らせていた。
戸惑いつつ私も挨拶を返し、なんとなく普段とは違っていた彼のすらりとした後ろ姿を見送る。
「酔ってたのかな、イクミン……」
ぽつりと漏らした私の怪訝な声が、人がまばらな駅の構内に消えていった。首を傾げ、とりあえず改札へと向かう。
桐原さんの言動は謎だらけだった。でも、私をわざわざここまで送ってくれたことには違いないので感謝だ。本当に、不破さんには忠実なんだな。
彼の姿を頭に浮かべ、先ほど聞いた話を思い返す。ご両親の命日の件、なんとかならないだろうか。
人のことだけじゃなく、私自身もどうにかしないといけないけれど。
不破さんのご両親の話を聞いたら、やはり早いうちにわだかまりは解消しておいたほうがいいのだと思った。私の母親にだって、いつなにが起こるかわからないのだから。
桃花が待つマンションに帰るまで、彼と自分とを重ね合わせ、ひたすら考えを巡らせていた。