憧れの彼と、イイ仲になりたいんです!
かもかも…と変わりもしないことを思い、ふぅ…と溜息が出そうになる。
だけど、自分まで吐くとお終いだと思うから、それを飲み込んで肩を落とした。



「……ねぇ、諸住さん」


いい加減無言でいるのに飽いたのか、坂巻さんが重い口を開いた。
ドキン!と心臓が鳴り響き、慌てて「はい!」と彼を振り返った。


坂巻さんは真面目な顔をしていた。
笑顔じゃない彼を見ると胸が痛くなって、そんな顔をさせてごめんなさい…と、気持ちが酷く落ち込んだ。


「君が何も言わないから、こっちから聞くんだけど」


坂巻さんは体ごと斜めに座り変え、私の方を見下ろす。
それに対してこっちも彼を見つめ返し、ゴクン…と唾を飲み込んだ。


「さっきの女子達とカップルが言ってたことだけど……俺がこんなこと聞いてもいいのかどうか迷うんだけどさ、君はあれ?中学時代に何かあったの?」


窺うように首を傾げ、私はゴクッと更に唾を飲み込む。
自分が書いたラブレターが発端で、クラスメートからシカトされていたと言うのは恥ずかしくて…。


「あの……」


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