憧れの彼と、イイ仲になりたいんです!
「皆、折角いい女なのに、あんなことをしたらみっともないぞ。何が原因で仕出かしたのかは知らないけど、あれじゃ坂巻でなくても普通の男は引いてしまうぞ」


だから集団で後輩イジメなんて止めておけ、と窘めると各自が肩を竦める。


「…でも、課長、私達どうしても腑に落ちないことがあるんです」


女狐の大将と思われる坂巻の同期生が言い返してきた。

俺はそいつに目を向けて「何だ?」と訊ね、くだらない事を言うようなら怒鳴り付けてやろうかと身構えた。


「諸住さんは、いつの間に坂巻君と仲良くなれたんでしょうか?昨日も二人だけで花火を見に行ってたし、あんな物静かで誰とも話さない感じの子が、彼を射止めることが出来たのが不思議で…」


どんな媚びを売ったんだろうね…と他の女子も囁いている。

コイツらは諸住杏のことを何も知らないでいるくせに、文句だけは一丁前に言えるんだなと、顔を眺めながら思った。


「そうだな。俺は坂巻本人じゃないから何とも言えないけど……でも、一言で言うなら、君達と彼女とでは全く種類が違うから気になったんじゃないかな?」


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