憧れの彼と、イイ仲になりたいんです!
スーパーマンみたいにいきなり現れて正論を言ってる。
私は唖然として彼を見つめ、先輩は顔を赤らめて目を見開いていた。


「それに、この間も面倒な会議資料を彼女に任せただろ。そうやっていつも厄介事をやらせて、自分は定時で上がるというのは如何なものかと思うよ」


嫌われるよ、と脅し、冷めた眼差しを私に向けた。


「君もだよ、諸住さん」


若干怒りを含んだ様な声にビクッとして、ゴクン…と唾を飲み込んだ。

彼の表情がクールでとても怖かった。
何を言われるのかと思うと背中が冷えてきて、視線も逸らせずに凝視した。


「この間も言っただろ。謝ってばかりいると人に舐められるって」


まるでこれが証拠のように窘められ、ぎゅっと唇を噛んだ。


「もっと自分にも用事がありますと言ってやった方がいいよ。周りにいい顔ばかりしてると、自分のことは常に後回しにされるよ」


それを私が望んだのに他人にされている様な言い方。

流石にそれは言い過ぎのような気もして、戸惑いながら手を握りしめた。


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