手をつなごう
「唯ちゃんは……先生の事が好きだよ。
多分、私の何倍も。
今はまだ……気づけてないけど。ちょっとしたきっかけで……大丈夫。」と

続ける彩ちゃんに………

彩ちゃんは……それでいいのか??と……心で問いかける。

「彩は……ホントに……それでいいの??」

オレと同じ疑問をぶつける海晴ちゃん。

そりゃ、そう思うよなぁ。

ふつう、自分が好きだったら………ライバルに譲らないもん。

ましてや、相手はまだ……自分が好きだと自覚してないのに。

「いいも、悪いもないよ。
人の気持ちは……どうにもならないから。
例え今、私が告白して………付き合ったとしても………
遠くない将来…………二人は上手くいくよ。
その時、唯ちゃんや先生が傷つくのが…………嫌なの。
だって、先生も好きだけど………それ以上に、唯ちゃんが好きだから。
海晴だって、そうでしょう?」

驚きの言葉に………

「うん。…………まぁ………そうだけど。」って

当たり前のように返している海晴ちゃん。

………………………………唯ちゃんって…………

そんなにスゴい子なの???

オレには全くわからないが………

二人はそれからずっと、いもしない彼女の事を

楽しそうに、話し続けていた。

悠といい彩ちゃんや3人といい……………。

唯ちゃんという女の子に…………少しだけ興味が沸いてきた。
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