手をつなごう
「彩~!海晴!!」

梓ちゃんの、相変わらずデカイ声は……サービスエリアのお客を

全員振り返らせる程の、パワーがある。

ソフトクリームを片手に、ワイワイしていると……

まだまだ学生の夏休みのようだ。

『もしもし、唯ちゃん。
どう?調子は………。
熱は??
お家の人はいる??』

唯ちゃんへの電話みたいだが…………四人が代わる代わる質問して

ホントに保護者のようだ。

『また一時間したら電話するね。』という梓ちゃんの言葉に…

『それじゃ、寝れないだろ!少しは、ゆっくりさせてやれ!!
唯先生、時間を開けさせるから……ゆっくり休んで。』と

梓ちゃんから電話を奪い取って、話しをする悠。

構われ過ぎるのも………迷惑だろうなぁ~。

同情しながら、彩ちゃんを見ると……悠の行動を見て笑ってる。

本当に……恋愛よりも、友情が……勝るものなのか???

哲学のようなテーマで………

この2日、彩ちゃんと悠を見てみたいと思った。

電話を終えた悠はというと……………

自分の気持ちが四人にバレてることに、開き直って

堂々と唯ちゃんのお土産を探してる。

四人もそれぞれ…………選んでるみたいだ。

……………………………そう言えば……………

八百屋のおじちゃんって……………何処に行ったんだ???

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