めざせクリスマス

はじまり

 彼との初デートの日がやってきた。



 私は何年かぶりのデートで、昨日から気分が高揚して、眠ることがなかなかできなかったが、少しでも可愛く見えるようにと頑張って支度をして待ち合わせの場所に向かった。



 約束の時間5分前に、待ち合わせ場所に着くと既に彼は待っていた。



 彼も昨日、そわそわして眠れなかったらしい。



 今日の彼は、髪の毛もきちんとしていたし、洋服もシーパンだったけれど、上は春らしいシャツを着ていた。



 明るい時間に見る彼は、爽やかでかっこよく、実年齢よりも若く感じた。



 私達は映画を観て、ごはんを食べて、その後、軽くお酒を飲みに行くという、いかにもデートというコースで一日を過ごした。



 今日の私達にはお互いを知るという目的があるのだから、変わったことはしないで、無難なデートをするのがいいんだと、お互いが思ったのだ。



 そして、それは正解だった。



 一日彼と過ごしてみて、彼と私は、共通するところが多かった。



 映画の趣味も似ているし、食事の好みも似ていた。



 そして、よく聴く音楽も近かった。



 他にも近い点はたくさんあったが、私達には近い点ばかりではなく、私は彼をすごいなと、尊敬する点もあったし、彼も私に刺激を受ける点があると言ってくれたりもした。



 私達は、刺激しあいお互いが成長できる関係でもあり、また、すごく近い面を持っている二人でもあったのだ。



 それは、付き合いが深まれば深まるほど感じていった。



 初めてのデートは楽しい時間を過ごす事ができた。
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