【完】武藤くんって甘くない
頭に入ってるんだね、さすが。


「ノートに書かないの?」


「あー…そうだな。悪いけど後で見せて」


見せて?


「え、なにを?」


「なにって…書いたやつ」


どういうことなの?


まさかあたしと一緒に勉強する口実が欲しいとか?


ううん、まさか…武藤くんに限ってありえないよ。


「どうして…」


「黒板見えなくて」


…え?


見えない?


「あれっ、コンタクトじゃないの?」


「最近目の調子が悪くてさ。充血するからつけてない」


「メガネは?あれすっごくカッコよかったよ」


あのときの姿を思い出すだけでキュンキュンなるのに。


「あー…壊して修理中」


「そうだったんだ…ってことは、なにも見えてないの?」


「なにもってことはねーけど、黒板までは見えない」


「いつから?」


「高校入った時からそうだな」


ええーっ!


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