腹黒上司が実は激甘だった件について。
「前の彼氏に失恋したときに泣いてただろ」
「なっななな、何でそれをっ!」
元彼に浮気されて捨てられたことを知っているのは、奈穂子と課長だけのハズなのに。
しかも二人の前でも泣いていないのに、どこで見たと言うんだ。
「泣きながら月を見上げてる姿に、惚れた」
「…どうして失恋したって知ってるんですか」
「涙の訳が知りたくて、課長を問い詰めたらこっそり教えてくれた」
「だからって…」
「うん、だから、そこから気になるようになった。きっかけはそれってだけだ」
人を好きになるってそうなんだよね。
ふとしたきっかけがあって、そこから意識し出すもの。
坪内さんの言うことはすごく理解できた。
だけど…。
「私は、坪内さんの期待に応えられないですよ」
「期待なんてしてない。こうやって傍にいてくれるだけで俺は幸せだ」
そんな…私の気持ちは無視じゃないか。だけど、全然嫌な気持ちにはならなかった。もう、これ以上この話を続けるのは精神的に無理だ。恥ずかしすぎて身体中の血液が沸騰しそう。
私は食べ終わった食器を流しに持って行きながら、早口で言う。
「ああ、もうっ、早くお風呂入ってくださいっ」
「ダメだ。秋山が先」
今日も譲らない。押し問答の末、結局私が先に入ることになった。昨日あまりにも早くお風呂から出たもんだから、今日はお湯を張ってくれる。
「また俺が髪の毛乾かしてやるよ」
「だから、自分でできますって」
「なっななな、何でそれをっ!」
元彼に浮気されて捨てられたことを知っているのは、奈穂子と課長だけのハズなのに。
しかも二人の前でも泣いていないのに、どこで見たと言うんだ。
「泣きながら月を見上げてる姿に、惚れた」
「…どうして失恋したって知ってるんですか」
「涙の訳が知りたくて、課長を問い詰めたらこっそり教えてくれた」
「だからって…」
「うん、だから、そこから気になるようになった。きっかけはそれってだけだ」
人を好きになるってそうなんだよね。
ふとしたきっかけがあって、そこから意識し出すもの。
坪内さんの言うことはすごく理解できた。
だけど…。
「私は、坪内さんの期待に応えられないですよ」
「期待なんてしてない。こうやって傍にいてくれるだけで俺は幸せだ」
そんな…私の気持ちは無視じゃないか。だけど、全然嫌な気持ちにはならなかった。もう、これ以上この話を続けるのは精神的に無理だ。恥ずかしすぎて身体中の血液が沸騰しそう。
私は食べ終わった食器を流しに持って行きながら、早口で言う。
「ああ、もうっ、早くお風呂入ってくださいっ」
「ダメだ。秋山が先」
今日も譲らない。押し問答の末、結局私が先に入ることになった。昨日あまりにも早くお風呂から出たもんだから、今日はお湯を張ってくれる。
「また俺が髪の毛乾かしてやるよ」
「だから、自分でできますって」