リトルガーデン~愛溢れる場所~
わたしは静かにあきひろの家の玄関を出て、家に帰った。


あきひろは後からやってきて、おじいさんが今晩出掛けるから代わりにおつかいに行ってきたんだ、と言った。

わたしは、無口になっていて、うまくはいつものように笑えなかった。

それで、残酷にも、どうしてあきひろの家にはあんなものがあるの?と聞いた。

あきひろはとても悲しそうに、あれはお父さんとお母さんがこの家を出る時に残していったもので、
片付けるのがこわいから放ってあるけど、
なんだか臭いからたまに換気をするんだ、と言った。

そうだよね、臭かった。

でも、黙って見てごめんね、とわたしは言って、また黙った。

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