君が眠る時には

生まれた時から病院で、ずっと友達が出になかった。


でも、あおだけは私と仲良くしてくれた。


今回だって入院が決まって辛かったけど、あおがいるから前向きにとらえられた。


あおがいるから治療も頑張れてる。


それくらい大好き。


私はあおのことをよく知ったうえで好きになった。


大好きになった。


でも、雪ちゃんは違う。


「雪ちゃんは昔のあおを知らないでしょ?

無邪気な笑顔でみんなを励ましてたのも、治療がやだくて泣きじゃくってたのも、知らないでしょ?」


それなのに、あおの過去も知らないのに、本気で好きだなんて言わせない。


「雪ちゃんはあおにふさわしくない」


あおにふさわしいのは、私だけなの。


私だけでいいの。


「あおを好きになる資格なんて、あなたにはない」
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