君が眠る時には

どうしたんだろ。


「葵?」


近くに行ってもう一度問いかけると


「…ん」


いつもとは違った感じで微笑んだ。


なんというか、辛そうな、悲しそうな。


「それで、話って何?気になりすぎてあんまり寝れなかった」


「あー……、うん。……明日また、検査があるんだ。だから面会には来なくていいから」


「わかった。で?」


「うん、終わり」


「ふぇ?」


「まに間抜けな声出してんだよ」


だって、大事な話って言ったのに、それだけなわけないと思ったから…。


「え?それだけ?」


「…うん」
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