たとえ、この恋が罪だとしても。



「適当に座っとけ。今、お茶入れる」


「あ…はい。すいません」

山崎先生は片付けを済ませると、今いる部屋の奥にある台所へと行ってしまった。

とりあえず、テーブルのとこでいいか…

やっと部屋の中に一歩を踏み入れ、さっき片付けていたテーブルの前に座った。


「…」

何か、いくら先生でも人様の家って落ち着かない。

さっきキョロキョロするなって言われたけど、何だか落ち着かなくてキョロキョロと見渡してしまう。


さっきよりも片付いた部屋。

その中で、さっきは気付かなかったものを見つけた。


「…写真?」

私の身長ほどの本棚に、1枚の写真立てを見つけた。

「誰…?」

その写真に、何故か引き寄せられるように立ち上がり、本棚の前まで行った。


写真に写っているのは、若い女の人。
笑顔でカメラに向かって振り返っている。


「…」


この人…



誰かに似ているー…




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