黒豹プリンスと傷だらけのプリンセス
(いや、違う……!)
私の直感は注意を背後に移し、思わず振り返った。
そして……
「レオパード!」
黄色い光を確認した瞬間、私は反射的にレオパードの体を抱きしめて光球を避けた。
光球が遥か彼方、空の向こうへ消えていっても私の鼓動は収まらなかった。
「瞬間移動……」
そう。
ナエイハは何と、地上で瞬間移動し、レオパードの背中を狙って黄色い光球を放っていたのだ。
地上でナエイハは口元を歪にゆがめ、邪悪な笑みを浮かべていた。
「我こそは、この世界で最速を誇るウルフ四天王。目にも留まらぬこの瞬速は誰にも捉えることはできまい」
「最速……」
信じられなかったけれど、私が目にしたのはまさに瞬間移動。
そう……ウルフの兵士の中でも随一の身体能力を持つナエイハは、その実力を以って下級兵から四天王の座まで昇りつめたと聞いていた。
そして、彼が率いる軍の突入した城は全て陥落した。
そのため、レオパードの知る限り、実際にナエイハの能力を見た者はいなかった。
その能力がまさか、これほど超常的なものだっただなんて……。
相手にその最大の武器がある限り、いくらこちらに空中で戦える強みがあっても、そいつを捉えて勝てる道理がなかった。
さらに……
「射れぇ!」
ウルフの兵士達が私達に向けて放つ矢が飛んで来た!
「くそっ!」
レオパードは手綱を操作してペガサスを動かし、その矢の連撃を避ける。
しかし、私の目にはまた、ナエイハの放った黄色い光球が映った。
私の直感は注意を背後に移し、思わず振り返った。
そして……
「レオパード!」
黄色い光を確認した瞬間、私は反射的にレオパードの体を抱きしめて光球を避けた。
光球が遥か彼方、空の向こうへ消えていっても私の鼓動は収まらなかった。
「瞬間移動……」
そう。
ナエイハは何と、地上で瞬間移動し、レオパードの背中を狙って黄色い光球を放っていたのだ。
地上でナエイハは口元を歪にゆがめ、邪悪な笑みを浮かべていた。
「我こそは、この世界で最速を誇るウルフ四天王。目にも留まらぬこの瞬速は誰にも捉えることはできまい」
「最速……」
信じられなかったけれど、私が目にしたのはまさに瞬間移動。
そう……ウルフの兵士の中でも随一の身体能力を持つナエイハは、その実力を以って下級兵から四天王の座まで昇りつめたと聞いていた。
そして、彼が率いる軍の突入した城は全て陥落した。
そのため、レオパードの知る限り、実際にナエイハの能力を見た者はいなかった。
その能力がまさか、これほど超常的なものだっただなんて……。
相手にその最大の武器がある限り、いくらこちらに空中で戦える強みがあっても、そいつを捉えて勝てる道理がなかった。
さらに……
「射れぇ!」
ウルフの兵士達が私達に向けて放つ矢が飛んで来た!
「くそっ!」
レオパードは手綱を操作してペガサスを動かし、その矢の連撃を避ける。
しかし、私の目にはまた、ナエイハの放った黄色い光球が映った。