黒豹プリンスと傷だらけのプリンセス
私の過去……思い出すのもつらいその話を、レオパードは静かに最後まで聞いてくれた。
「そうか。そんなことが……」
彼も私と同じようにつらそうな……やり切れない顔をして呟いた。
「えぇ……レオパード。私、パンターのプリンセスとしての生活を受け入れ始めてきた今でも、健のことが気になって。病気、大丈夫なのかな……」
健のことを思い出して。心配で仕方がない私の目には、ジワっと涙が込み上げた。
レオパードはそんな私の瞳から溢れる涙を優しく右手の人差し指で拭ってくれた。
「大丈夫だ。こんなに綺麗で……純粋なうららの願いなんだ。神はそれを不意にする訳がない」
「だけれども……」
「それにな、」
レオパードがそこまで話した時だった。
先程までジョンとエマの相手をしていたオルビが、いつのまにか私達の間に入ってきて、嬉しそうに笑顔で続けた。
「『三種の宝玉』が揃えば、プリンセスの願いが叶うかも知れないですよ!」
「三種の宝玉?」
聞き慣れない言葉を聞き返すと、オルビは頷いた。
「この三国……アルビン、パンター、ヴォルブが保有する国宝の宝玉のことです」
「えっ……国宝?」
「そうです。アルビンは青い宝玉、パンターは赤い宝玉、ヴォルブは黄色い宝玉をその城に持っています。そして、その三つの宝玉が揃った時……生命を司る神が現れて、この世界と異世界の境界をも超え、願いを三つだけ叶えてくれるという話を聞いたことがあります」
「そうか。そんなことが……」
彼も私と同じようにつらそうな……やり切れない顔をして呟いた。
「えぇ……レオパード。私、パンターのプリンセスとしての生活を受け入れ始めてきた今でも、健のことが気になって。病気、大丈夫なのかな……」
健のことを思い出して。心配で仕方がない私の目には、ジワっと涙が込み上げた。
レオパードはそんな私の瞳から溢れる涙を優しく右手の人差し指で拭ってくれた。
「大丈夫だ。こんなに綺麗で……純粋なうららの願いなんだ。神はそれを不意にする訳がない」
「だけれども……」
「それにな、」
レオパードがそこまで話した時だった。
先程までジョンとエマの相手をしていたオルビが、いつのまにか私達の間に入ってきて、嬉しそうに笑顔で続けた。
「『三種の宝玉』が揃えば、プリンセスの願いが叶うかも知れないですよ!」
「三種の宝玉?」
聞き慣れない言葉を聞き返すと、オルビは頷いた。
「この三国……アルビン、パンター、ヴォルブが保有する国宝の宝玉のことです」
「えっ……国宝?」
「そうです。アルビンは青い宝玉、パンターは赤い宝玉、ヴォルブは黄色い宝玉をその城に持っています。そして、その三つの宝玉が揃った時……生命を司る神が現れて、この世界と異世界の境界をも超え、願いを三つだけ叶えてくれるという話を聞いたことがあります」