ソラ(仮)
「お前ら全員後2時間正座な」



「えー!!」



川原の言葉に3人が叫ぶ。



「なんであたしも?!」



「お前も一緒になって騒いでたから」



ほれ、と3人を一列にさせる。



「そんなの不平等だー!」

「後2時間って…、俺1時間後にはデートなんだけど」

「俺、2人を止めてただけなのにー!」



自分勝手な不満を喚き散らす3人を、川原はもう一睨み効かす。



「反省文、20枚増やす?」

「!!」



まさにツルの一声。



3人は一気に納得しだす。



「あーあ、2人の様子見になんか来なきゃ良かった…」

「はぁー、マリエちゃんには時間ずらしてもらおう」

「もー、いっつもこうなんだからー」



ブツブツと文句を言いながら、渋々といった感じに一列正座で並ぶ。



反省文20枚増やされるのだけは、勘弁してもらいたい。



国語科の川原は反省文も厳しくチェック、添削やり直しまである地獄の反省コースなのだ。



それをやるくらいなら正座2時間は楽々クリア出来る。



そんな意見が、短時間の中、3人の中で決められていた。



そんな様子を川原は満足そうに見ていた。
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