ソラ(仮)
しばらくギャーギャー言っていた颯太郎と翔太だが、
何かに首を引っ張られてその口げんかをやめる。
恐る恐る振り返ると、担任が立っている。
「川ちゃん」
えへ、と颯太郎が笑う。
だけど、川ちゃんには颯太郎のプリティースマイルは効かないらしい。
「川ちゃん、とりあえず離してくれよ」
「……倉橋と緒方はどこ行った?」
「は…?有沙と唯?」
「あいつらならそこに…」
と言いかけて、辺りをよく見回してみる。
「え?」
「いない…」
そう。
さっきまで寝ていた唯の姿はなく、
手すりに寄り掛かっていた有沙も知らないうちにいなくなっている。
「「はめられたー!!」」
空に響くのは、颯太郎と翔太の声。
つまりは、負け犬の遠吠えである。
何かに首を引っ張られてその口げんかをやめる。
恐る恐る振り返ると、担任が立っている。
「川ちゃん」
えへ、と颯太郎が笑う。
だけど、川ちゃんには颯太郎のプリティースマイルは効かないらしい。
「川ちゃん、とりあえず離してくれよ」
「……倉橋と緒方はどこ行った?」
「は…?有沙と唯?」
「あいつらならそこに…」
と言いかけて、辺りをよく見回してみる。
「え?」
「いない…」
そう。
さっきまで寝ていた唯の姿はなく、
手すりに寄り掛かっていた有沙も知らないうちにいなくなっている。
「「はめられたー!!」」
空に響くのは、颯太郎と翔太の声。
つまりは、負け犬の遠吠えである。