強引な彼の甘い溺愛に囚われて!

「これ振ったの?」

「いや…実はさっき絡まれまして…」


西野君の問いかけに私はさっきの出来事を全部話した。


「そいつ後で見かけたら絶対に許さない」


飲み物の仕返し…とばかりにゆきのの目は釣り上がっている。


「まぁまぁ。マキちゃんが無事で良かったじゃん」

「俺が一人にしたのがマズかった。本当ごめん」


何度も頭を下げる凪君に私は申し訳なくなって「全然大丈夫だから」と繰り返すことしか出来なかった。

結果的助けてくれたのは凪君であったわけだし。


「んで、どうやって倒したの?」


興味津々に聞いてくるゆきの。


「そりゃもう一発いれてやったさ」


フッと得意気な顔をする凪君。

そう、目を瞑っている一瞬の間に凪君の目の前からサングラスのお兄さんがいなくなっていたのだ。


「凪のパンチはヤバイ。俺は絶対に受けたくないね」


首を振って苦笑いをする西野君は、きっと凪君の威力を知っているようだった。

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