強引な彼の甘い溺愛に囚われて!

家に遊びに来るのは全然いい。

家が近かった中学時代はほぼ毎日お互いの家を行き来していた仲だ。

だけど准一さんと会わせるっていうのがなぁ~…

准一さんはいいよ、って言うかもしれないけどそれはお義兄さんとしての立場でありー…

決して理事長っていう立場だからじゃないわけでー…


でもゆきのはすぐに准一さん=お義兄さん=理事長というに気づくであろう。

黙ってくれるとは信じてるけど、私の気持ちがなぁー…


「ねぇねぇお願いだからー」


祈るようなポーズをして何も言わない私の顔を覗きこむ。

そんな可愛い顔されたら困るし断りづらい。


「…絶対何があっても驚かない?」

「うん!もちろん!マキ宅にどんな秘密があったってバラしません!」


敬礼のポーズをして誓いの言葉を立てるゆきの。

…大丈夫かな、長年一緒にいてゆきが信用出来るってことは自分が一番わかっているわけだし。

私は短く息を吐いていいよと言う。

するとゆきのはやったーっと大袈裟に喜んで私に抱きついたのだった。


一旦女部屋に荷物を置いて再び男部屋に戻ると、西野君と凪君は既に戻ってきていて2人で優雅に…


「ちょっ…未成年!」

「あ…ヤベ」


缶チューハイを開けていましたとさ。

(未成年の飲酒は法律で禁止されています。)
< 182 / 321 >

この作品をシェア

pagetop