独占したい、甘々に。【完】
そして中庭のベンチへ私たちは腰をかけた。





「那津くん、話って?」





そう問いかけると、那津くんは私の方へ向いた。





そして視線が重なると口を開いた。





「最近の紗雪ちゃん、何だか元気がないなって思って」


「えっ」





思ってもみなかったことに驚きの声をあげた。





「表情も暗いし、前より笑顔が減ったなって思って、心配してたんだ」





「那津くん…」





出来るだけみんなの前では明るく振舞ってたつもりだったんだけど…





那津くんにはバレてたんだね。
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