独占したい、甘々に。【完】
そう聞かれたが、私は仕返しと言わんばかりにこう答えた。





「悠乃には内緒だもん。みんな私に隠し事するしっ」





そう言って、あっかんべーをしたのだった。





「紗雪のくせして生意気だな~」


「わっ!ちょ、悠乃」





悠乃は私の頭を少し乱暴にわしゃわしゃとしてきたのだった。





「ちょ、悠乃やめてよっ~」


「やーだね♪」





何だか昔に戻ったように私たちは沢山笑い、沢山じゃれ合っていた。





よかった、やっと悠乃が笑ってくれた。





結局のところ原因は分からないけど、悠乃の機嫌が直ったってことなんだよね?





…まっ、それならいっか。
< 157 / 265 >

この作品をシェア

pagetop