独占したい、甘々に。【完】
「何笑ってるんだよ紗雪」





「それは悠乃だって…きゃっ」





その時、2人して体勢を崩し床へと倒れたのだった。





「いたたた…」


「大丈夫?」





頭を軽く床に打ち、起き上がろうと目を見開いた。





悠乃が私の上へと被さるように乗っかっており、私の目の前には悠乃の顔があったのだ。





あと数センチというところで顔がくっつくような距離に、顔が赤くなったことは言うまでもなかった。





「だ、だだだだ大丈夫だから!その早く退いてほしいというか…その…」





私は焦った様子でそう答え、咄嗟に顔をそっぽに向けた。
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