独占したい、甘々に。【完】
鶴見さんの言葉に戸惑いの表情を隠せなかった。





…確かに私は、悠乃が引っ越してしまってからのこと何も知らない。


悠乃がどんな環境にいて、どんな友達、どんな人たちと過ごしてきたのか分からない。





それに今だって…正直、悠乃のことが分からなくなる。





久しぶりに再会したら別人みたいにカッコよくなってるし、私のことからかって楽しんでるし、それなのに優しくしてくれるし…





それに…胸が苦しくなったり、ドキドキしたりする。





悠乃のことでこんなにも私の気持ちが振り回されてるのか、正直今でも全然分かんないよっ





…だけど。


だけど、一つだけ言えることもある。





「私でよかったら何でも教えてあげるよ雨宮さん」





ニッコリと笑う鶴見さんを真っ直ぐ見る。





そして私は大きく息をすると口を開いた。
< 214 / 265 >

この作品をシェア

pagetop