独占したい、甘々に。【完】

「会いたかったぜ～さゆ～！！」





「ち、ちーちゃん！びっくりしたよ」





私にちーちゃんと呼ばれた彼女の名前は佐倉千紘(Sakura Chihiro)。





私の高校からの親友である。





黒髪の肩上のボブに、切れ長の瞳。


そして手足が長く、スタイル抜群の美人さんなのだ。





「私のせいで夏休みはほんとごめんっせっかくの予定も台無しにしちゃって…」


「ちーちゃんのせいじゃないよ！それより、体調は大丈夫？」





ちーちゃんは夏休み中ずっと体調を崩しており、親から外出禁止令を出されていたのだ。





遊ぶのをすごく楽しみにしていたちーちゃんは、夏休み中相当落ち込んでいたみたい。





勿論、私も結構ショックだったけど。





だからちーちゃんとこうして会うのは約1カ月ぶりなのだ。





「体はもう大丈夫！！も～ずっとさゆに会いたかった。いつみても可愛いんだからっ」





そう言ってちーちゃんは猫を撫でるように、私の頭を触ったり、スリスリと身を寄せてきた。





「ふふっちーちゃんが元気そうでよかった」