独占したい、甘々に。【完】

「後から体育館で校長先生の挨拶があるから、時間厳守で集合するように」





ホームルームが終わると、それぞれ席から立ち始めた。





「さゆ！隣のクラス見に行こっ」


「あっ、ちーちゃんそのことなんだけど」





ニコニコと笑みを零すちーちゃんに手を引かれ、タイミングを逃してしまう。





「あれ、なんか騒がしいね」





ちーちゃんの言う通り、2組の教室は少し騒がしい感じがした。





教室の外にもちらほらと人だかりができており、みな誰かに視線を向けているようだった。





「ちょっと私、覗いてみるね！」





そう言ってちーちゃんは人の間を縫って、2組の教室の中を見に行った。





もしかしてこの人だかりって全部悠乃目当て…！？





…って、流石にないよね、それは。