独占したい、甘々に。【完】
「いえいえ~私こそ可愛いさゆちゃんの友達になれて幸せなんで」


「ち、ちーちゃん!」





ちーちゃんの言葉に顔を赤らめてしまう。





素直に嬉しいけど、わざわざそんなの言わなくていいのに…!





「にしても、さゆに幼馴染がいたなんて知らなかったよ」


「ごめんね、言いそびれちゃって」





私は「えへへ」と苦笑いを浮かべると、チャイムの音が鳴った。





「あっ、ちーちゃん、体育館行かないと!悠乃もクラスの人と一緒に行きなよ?」


「おっけー。紗雪、今日一緒に帰れる?」


「へ?あ、うん!大丈夫だよ」


「じゃあ、帰りに紗雪の教室迎えにいくよ」


「う、うん。じゃあまた後で」





そう言うと、悠乃もクラスの人と体育館へ向かったのだった。





その道中、ちーちゃんはニヤリとした様子で私を見てきた。





「幼馴染くん、かなりのイケメンくんだね?」


「そ、そうかな」





何故か曖昧な返事をしてしまう。





にしても、悠乃すごい人気だったなぁ。


…特に女の子から。





あれだけカッコいいし、モテそうだとは思ってたけど。





友達も出来そうだったし、私が心配することなんて何もなかったね。


もう悠乃は昔とは違うんだし。
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