独占したい、甘々に。【完】
周りの反応に若干戸惑いつつも、悠乃と視線を交わらせる。





「元気そうでよかったよ悠乃」


「紗雪も。夏休み以来だね」


「あの時、悠乃の連絡先聞き忘れちゃって、連絡したかったけど出来なかったの」





…本当に申し訳ない。





「そうそう。俺も紗雪と別れた後に気づいたんだよね」





どうやら悠乃も私と同じことを考えていたみたい。


少し胸がホッとした。





「ちょっとちょっといいですか!」





そして私たちの会話に入るように、ちーちゃんが口を開いた。





「二人はどういった関係なんですか…!?」





目をパチパチとさせる悠乃を見て、私は若干焦った様子で答えた。





「あ、えっと、彼は私の幼馴染なの」



「お、幼馴染!?」


「う、うん。それで彼女は私の友達のちーちゃん」





そう互いの紹介を終えると、悠乃はわざとらしく咳払いをし口を開いた。





「紗雪の幼馴染の日向悠乃です。いつも紗雪と仲良くしてくれてありがとう」





思わず、誰目線!?とツッコミしたくなるような挨拶だった。
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