独占したい、甘々に。【完】
悠乃のことは少し気になっていたが、隣のクラスだし、なんとなくどんな様子かは分かっていた。





だから邪魔しちゃ悪いと思い、話しかけたい衝動をグッと堪えていたのだ。





「俺たちのクラス、今日の分はもう終わったから帰っていいんだって」


「そうなんだ、私たちはまだ終わりそうになくて」





苦笑いを浮かべつつ、袋に手を伸ばした。





すると…





「俺が持つよ」


「へ?」





そう言って私の手から袋を奪い、軽々と持ち上げたのだった。





「重いし私が持つからいいよ?」





こんな重いもの持たせて悠乃に迷惑かかっちゃうっ





そう言って袋に手を伸ばしたが、それは簡単に避けられてしまった。
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