独占したい、甘々に。【完】
しかし、何を想像してしまったのか、ふと今の悠乃の裸姿が脳裏を過る。





「っ…!」





ばかばかばか~…!


勝手に想像しないでよっ…





悠乃の裸なんて全く興味ないし、一緒にお風呂なんて絶対入らないよっ…!





「ごめん、ちょっとからかいすぎたね」


「へ?」





そう言って悠乃は、いつの間にか私の瞳に薄っすらと溜まっていた涙を指先で拭ってくれたのだった。





あれ…私いつの間に…





悠乃を見上げると、いつもの優しい目と視線が交わった。





何だかそれが、こそばゆいような恥ずかしいような気持ちになり、咄嗟に目をそらしてしまった。
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