*続*恩返しは溺甘同居で!?~長期休暇にご用心!
 その背中を少し力を込めて擦っては、時々トントンとあやすように背中を叩く。
 そうしているうちに、泣きじゃくっていた女の子の声は、段々と小さくなっていき、次第にしゃくり上げる声だけになった。

 彼女の涙が落ち着くのを見計らって、私は背中を撫でながら声を掛けた。

 「おうちまでおねえちゃんが一緒にいってあげるよ。だからもうかおを上げて、ね?」

 女の子はやっぱり俯いたままで、小さな声でこう言った。

 「おうち、かえっていいのかな…」

 「え?」

 「わたしがいちゃ、だめなのかも…」

 「…どうしてそんなこと言うの?」

 「だって…」

 女の子は言葉を切って、肩を震わせた。

 (また泣いちゃうかも!?)

 せっかく涙が止まったのに、また泣いてしまうかも、と身構えた時。

 「だって私と彼とは釣り合わないから…。その証拠に彼は何も私に教えてくれなかったでしょ。それはあなたが一番知っているはずよ。」

 しっかりとした声でそう言いながら伏せていた顔を上げる。

 その顔は、こどもの頃の私だった。

 


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