*続*恩返しは溺甘同居で!?~長期休暇にご用心!

 熱いシャワーで汗を流すと、体も心もスッキリとした。
 足元はまだフワフワとするけれど、気分は悪くない。

 それでも体調万全とは言えない自覚があったので、体や髪は手早く洗って早めにバスルームから出ることにした。


 髪を乾かしてからリビングに戻ると、キッチンにいる修平さんがすぐにやってくる。

 「杏奈、座って。」

 ダイニングテーブルの椅子を引いてそこに座るように促される。
 椅子に座ると、スポーツドリンクの入ったグラスを置かれた。

 「ゆうべは車の中で寝ちゃっただろ?日中も忙しくてあまり水分を取れなかったんじゃない?お代わりも置いておくからしっかり飲んで。」

 そう言って、スポーツ飲料のペットボトルを私の前に置いた彼は、リビングの方へ歩いて行った。

 言われた通りにグラスの中を空にして、お代わりを注いでいると、戻ってきた彼に「はい」と何かを差し出された。

 「体温計…」

 「一応測ってみて。寝てる間に熱が上がってたみたいだから。」

 自分では全然気付かなかったのに、隣で寝ていただけの彼がそれに気付いていたことにびっくりする。

 脇に体温計を挟んで少しすると、ピピッと電子音が鳴る。

 「37.2℃」

 横から覗き込んだ修平さんが、表示を読み上げる。

 「熱、あるな。体ダルイんじゃない?」

 「…そうでもない、よ。」

 うそ、本当はだるい。
 でもそう言ったら彼が更に心配すると思って、何でもない振りをする。
 
 (これ以上、修平さんに迷惑かけるわけにはいかないもん。)

 「今日行けば明日は休みだから、大丈夫だよ。ちょっと疲れただけだから。」

 そう言うと、修平さんは想いっきり眉をしかめた。
 顔には『休んだほうがいい』と書いてある。
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