*続*恩返しは溺甘同居で!?~長期休暇にご用心!
翌朝私は自分のベッドで目を覚ました。
自分の、と言っても『客室の』なのだけれど。
ここには『私のベッド』というものはない。
『居候』させて貰っていた時に使っていた客室には、私がアパートから運んできた荷物が置いてある。
けれど、修平さんの恋人になってからは彼の部屋で一緒に眠っているから、ここでは寝るのは半月ぶりくらいだった。
殺風景な部屋を見回す。
この部屋は私の荷物が置いてあるけれど、だからと言って『私の部屋』という感じでもない。
自分の場所なのに自分の居場所ではないこの部屋は、この家での自分のポジションに似ているかも、と寝起きの頭でぼんやりと考えた。
(修平さんは…)
枕元に置いておいた携帯を見ると、もう朝の九時半を過ぎていた。
昨夜、あれからしばらくはリビングのソファーで彼の帰りを待っていた。
だけど体が冷えたせいか、また寒気がしてきたので大人しく布団に戻ることにしたのだ。また倒れでもしてこれ以上修平さんに迷惑を掛けたりしたくなかった。
ベッドに戻ろうと思った時、私はさっきまでいた彼の部屋に戻るのを躊躇した。
あんなふうに気まずいままになってしまったのに、平然と彼のベッドで眠ることなんて私には出来ない。
結局、久しぶりに客室のベッドに入ることに決めて、この部屋に戻ったのだけれど、いざ眠ろうとしてもなかなか寝付くことできずにいた。彼が戻って来るかもと思って、暗闇の中で耳をそばだてていたからだ。
長い間ベッドの中で耳を澄ませていたけれど、彼が戻ってきた気配は一向になく、そうするうちにいつの間にか眠りに落ちてしまっていた。