*続*恩返しは溺甘同居で!?~長期休暇にご用心!
「ここまでご自覚がないと、修平坊ちゃんがちょっと可哀想になりますね…。」
『ふぅっ』とため息をつきながらそう言われ、私は目を丸くする。
「何があったのか詳しくは存じませんが、杏奈さんはもう少し自信を持っていいと思いますよ。」
「自信?」
「はい。修平さんの気持ちを信じて、自信を持ってください。好きな人に遠慮されると、案外寂しいものなんですよ?」
「遠慮……」
佐倉さんの口から出るワードに、心当たりが無きにしも非ず。
ここ数日の自分の修平さんへの態度を振り返る。
ここ最近、彼に素直な気持ちを伝えられていただろうか…。
ただ彼に嫌われたくなくて、言いたいことも遠慮がちになっていた気がする。
それどころか、私に向ける彼の優しさすら、受け取ることを怖がっていた。
それもこれも、自分に自信がないせいだ。
王子様みたいに素敵な修平さんの隣に立つのが、こんな地味で子どもな私でいいのかな、って―――。
(わたし…気付かないうちに修平さんを寂しがらせていたのかな…)
胸がキュッと締め付けられる。
黙って考えこんでいると、佐倉さんは椅子から立ち上がり、私の頭をそっと撫でた。
日々使い込まれた彼女の手が、温かく私の頭を数回往復する。
「とりあえず今の杏奈さんの一番の仕事は、早く元気になることですよ?おうどん、食べられそうですか?」
「……はい。」
素直に頷いた私に、佐倉さんは目を細めてから、キッチンへと向かって行った。