お金持ちの幼馴染に恋をすると大変で

偶然の出会い

「雨宮さんはイギリスから来たの?凄いわねぇ〜」

私はクラスの担任の先生の後ろを歩く

(褒めれば何でもいいって訳じゃねーよ)

「向こうで暮らすと凄さなんて感じませんよ、先生も暮らしてみたらどうですか
?」

私はニコリと笑いかけると先生は少し引きつった笑顔を見せる

(絶対に「この子苦手な子だわ」とか思ってるな…顔に出過ぎ、先生に向いてないんじゃないか?)

私はため息をつくと教室についたようだ

「みんな席についてぇ〜今日から一緒に過ごすことになったお友達を紹介します!」

先生は私の名前を黒板に書き終えるとニコリと笑いかけてくる

(ほう、ほう、自己紹介しろと?)

「雨宮葵です。つい最近までイギリスにいましたが日本語は話せるので気を使わなくていいです。あっ、たまに変な日本語出るときは察してくれると嬉しいです。…よろしくお願いします」

私は頭を下げると拍手が送られる

「はい!雨宮さんの席は窓側の一番後ろね」

私は先生に言われたとおりに席につく

(ラッキー、睡眠スポット確保!)

私はランドセルから貰ったばかりの教科書を出す。

チラリと隣を見ると机に伏せて睡眠をしていた

(こいつ私の華麗なる自己紹介を聞いてなかったな…ま、いっか)

朝のホームルームを適当に流して中休みなると私の周りに女子3人が押しかけてくる

「イギリスから来たの?」

「って、ことは…帰国子女⁉」

「えっ!凄いねぇ〜」

チラリと周りを見る限りこの三人はこのクラスのリーダー女子グループのようだ

なんか、自己紹介してるけど覚える気ないからいいや

「イギリスって…英語?」

「まぁ…」

(いや、いや、英語は世界共通語だからね?)

「なんか喋ってみてよ!」

(はっ?なんで?)

3人組はキラキラした目で私を見る

正直めちゃくちゃ面倒くさい…なんで意味もなく英語を話す必要がある

「私ね英会話教室言ってるから会話できるわよ!」

「有紗ちゃん英語ペラペラなんだよ!」

「凄いよね〜」

真ん中の子が髪の毛を弄りだすとサイドにいる女の子が女王様を褒めだす

(なるほど…「貴方だけが特別じゃないのよ調子乗らないでよね?」と言ってるのか)

面倒だな〜と思っているとタイミングよく先生が来る

(ナイスタイミング!先生向いてないなんか言ってごめんね!)



< 2 / 6 >

この作品をシェア

pagetop