虫も殺さないような総長に溺愛されています
そんなこんなだ。
晴れて恋人同士と関係を銘打ってしまうと、過ごす時間の距離間も変わってくるもので。
「タ、タロ君、」
「何?花さん」
「何故だろう?」
「ん?」
「何故こんな広い屋上と言う空間で、私はタロ君の膝の上に跨って座って対面しているんだろう?」
「……嫌?」
「っ……いや、嫌とかじゃなくて…」
「花さん不足で甘えたかったんだけど……」
「っ……」
「ん、でもゴメン。……迷惑なら降りていいよ?」
「大丈夫!もう、私もタロ君不足だったから丁度いい!!」
「本当?じゃあ……遠慮なしに、」
ああ、まただ。
うっかりどうしてもタロ君のどこまでも低姿勢で遠慮がちな態度の前では、『大丈夫』だと甘やかし本能働き結果ベッタリと甘えられてしまう。
私の許可が下りてしまえばにっこりと微笑んだ姿はしっかりと抱きしめにきて、それだけでは足らぬと言わんばかりに私の肌に唇を這わしてくる。
度が過ぎる時は最初の時みたく、指の感触が胸元まで。
「んっ…あ……」
「フフッ、花さんは可愛い、」
「っ……」
この時ばかりは……タロ君に儚さなんて感じない。
それどころか不敵で無敵で……、
総長なんて印象ももしかしたら似合うのかもなんて思ってしまう程に。