虫も殺さないような総長に溺愛されています
でもさ、
「分かってる?物事にはそれなりの対価がつきものだって」
「あっ?」
「殴ったなら殴り返されても文句いえないし、ナイフを向けたのなら向け返されても文句を言えない。自分の身に返るそれに覚悟があるって言うなら殴るなりレイプなり好きな様にすればいい」
「お前馬鹿だろ?」
「その言葉すら、後で私があなたを見下ろして言うかもしれないよ?」
「っ…ふっざけんなぁっ!」
あ、また殴られるかな。
胸ぐらを掴まれ乱暴に引き起こしにくる力と憤怒の表情に冷静な思考でそんな事を思って、せめてもと口の中を守る様にカチリと歯を合わせてその瞬間の衝撃に備えた。
それでも、真っ先に入り込んだのは、
「奇っ襲ぅ~」
「「「っ!?」」」
あれ、この声…。なんて高らかに響いた声に反応したのは一瞬の事。
すぐに追って響いたヒュウンッなんて、夏の浜辺でよく聞きそうな独特の音にここに居た全員が意表を突かれて怯んだと思う。
いや、私も驚いたけどね。いきなりこちらに飛んできたロケット花火の奇襲には。
殴り倒されていたことが功を奏して、地面に一番近くに身を置いていた私に特別被害はなかったけれど。