虫も殺さないような総長に溺愛されています




「馬鹿ッ、花がいるかもなのに何ぶっぱなしてんだよ」

「花さんを助けに来て怪我させたとか笑えないよイチカ」

「え~、ロケット花火なんて簡単に人に当たらないって~。当たってもそんな痛くないでしょ」

いや、当たるし痛いと思うよイチカ君。

聞こえてくるまったく緊張感のない会話には呆れると言うより、いつもの空気だと力も抜けて笑ってしまう。

花火が飛んできたのは堂々と倉庫の入り口からで、そちらに意識を移せばこれまた堂々とそこに並ぶ3人の姿。

なんか随分楽し気な姿に感じられるのは私だけ?

だって、なんか3人してその手に大量の花火を抱え、カナイ君なんて花火のマナーしっかりにバケツまでその手に持ってるんだよ。

どう見ても夜の海でよく見る光景だよね?

なんて、呑気な感覚で3人を眺めていたのは私だけらしく、花火の奇襲を受けた不良くん達はそんな呑気さに逆に殺気立ってしまったらしい。

「ふざけんなっ!」

「目の前でこの女ズタボロにされてえのかっ!」

「「「!!」」」

またこうやって卑怯にも私を使って。

雑に引き起こされ脅す様に3人の目の前に示された自分の存在。

それでもだ、そんな私を捕らえた瞬間に3人の表情に衝撃が走ったかと思った次の瞬間は……、

あ、目が変わった。



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