国王陛下はウブな新妻を甘やかしたい
そしてついにガンタール王国の建国記念日パーティの日がやってきた。
三日も馬車に揺られ、すでにミリアンは疲弊していた。背をもたれ、セルゲイが先導する馬車が揺れるたびに眠気に誘われる。規則正しい馬の蹄の音を聞きつつ日の光を浴び、ぼんやりと窓の外を眺めながらミリアンはうとうとと微睡んでいた。
「ミリアン。見ろ、あれがガンタール城だ」
瞼が完全に閉じきろうとしていた時だった。向かいに座るレイに言われ、ミリアンはハッとして瞼を押し上げると、大海原を背にした白い壁の美しい建築物が目に入った。
ガンタール城は断崖絶壁の丘の上に佇み、背後にはすぐに海が広がっているという特徴的な立地にあった。道の先を見てみると他国から訪れた数台の馬車の姿も見える。
「百周年の建国記念パーティだからな、ガンタール王も今回は盛大にやるだろう」
ガンタールの国王、ソルドーム・ミラン・トルシェは今年で六十になる。温和な性格で争い事は好まない、昔から中立の立場でこのガンタール王国を守ってきた。そして、レイと同じくして植物にも興味があることから、ソルドームとレイは旧知の仲だった。
三日も馬車に揺られ、すでにミリアンは疲弊していた。背をもたれ、セルゲイが先導する馬車が揺れるたびに眠気に誘われる。規則正しい馬の蹄の音を聞きつつ日の光を浴び、ぼんやりと窓の外を眺めながらミリアンはうとうとと微睡んでいた。
「ミリアン。見ろ、あれがガンタール城だ」
瞼が完全に閉じきろうとしていた時だった。向かいに座るレイに言われ、ミリアンはハッとして瞼を押し上げると、大海原を背にした白い壁の美しい建築物が目に入った。
ガンタール城は断崖絶壁の丘の上に佇み、背後にはすぐに海が広がっているという特徴的な立地にあった。道の先を見てみると他国から訪れた数台の馬車の姿も見える。
「百周年の建国記念パーティだからな、ガンタール王も今回は盛大にやるだろう」
ガンタールの国王、ソルドーム・ミラン・トルシェは今年で六十になる。温和な性格で争い事は好まない、昔から中立の立場でこのガンタール王国を守ってきた。そして、レイと同じくして植物にも興味があることから、ソルドームとレイは旧知の仲だった。