国王陛下はウブな新妻を甘やかしたい
ミリアンは信じられないものを見るかのように、目の前で突き刺さっているナイフを食い入るように見た。
「っ……う、ぐ」
短いレイのうめき声でハッとなる。その身体がよろめいた時、血に塗られたナイフがズルリと抜かれた。
「レイ様!!」
金切り声を上げる。ジェイスは目の前の光景に目を見開き絶句して硬直していた。
「わ、私……私……なんてことを――」
真っ赤な血がついたままのナイフを持つ手から震えが恐怖とともにせりあがってくる。
手を掴んだということは、レイは振り下ろされたナイフを防げたはずだ。
それなのに、なぜ……。
「ミリアン、そのドレスを脱げ」
「……え?」
刺された箇所を抑えながらレイは乱れる息を整えている。いったいこんな時に何を言っているのか、とミリアンは理解しかねた。
「っ……う、ぐ」
短いレイのうめき声でハッとなる。その身体がよろめいた時、血に塗られたナイフがズルリと抜かれた。
「レイ様!!」
金切り声を上げる。ジェイスは目の前の光景に目を見開き絶句して硬直していた。
「わ、私……私……なんてことを――」
真っ赤な血がついたままのナイフを持つ手から震えが恐怖とともにせりあがってくる。
手を掴んだということは、レイは振り下ろされたナイフを防げたはずだ。
それなのに、なぜ……。
「ミリアン、そのドレスを脱げ」
「……え?」
刺された箇所を抑えながらレイは乱れる息を整えている。いったいこんな時に何を言っているのか、とミリアンは理解しかねた。