極上恋夜~この社長、独占欲高めにつき~
……私も、彼のことが好き。愛してる。

もう二度と離さないって、本当? 期待しても、いい?

半信半疑のまま。触れては離れてを何度繰り返したことだろう。

すっかりとろけてぼうっとしてしまった私に、彼は長い睫毛を瞬かせ、艶めいた視線を向ける。

「信じてくれたか?」

それは確認というよりは念押しだった。彼の目を直視できなくて、視線を逃がしながら問いかける。

「……一年前のあの夜も、神崎さんは同じように私のことを思っていてくれましたか……?」

一緒に働いていた五年間、彼は私のことを一度だって女として見てはくれなかった。私は部下。それ以上でも以下でもない。

それなのに、どうしてあの日、『愛してる』だなんて言ってくれたのか。

「私と神崎さんは、ただの上司と部下だったのに、どうして突然『愛してる』だなんて……『待っていろ』だなんて、言ったんですか?」
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